ネタではなく、まじめに危ない話です。
先週のシドニー北部ビーチはとっても波が小さく、
初心者の人でも安心して遊べるようなコンディション。
そんな日の俺様は長物、いわゆるロングボードって奴だ。
ふっ。
大人だからな、俺様は。
波はとても小さいが、こんな天気のよい、気持ちのよい朝は、
9ftの板を駆って、膝程度のウォールを笑顔で駆け抜けるのだ。
(なにが、ふっ、なのかは不明だが・・・)
さて、早い時間帯に海に浮いていたのは、俺様のお仲間と
こんなコンディションのときは同じところで遊ぶことのおおい
顔見知りのおぢさまだらけだった。
もちろんこんなコンディションなので、前乗り上等 の無法地帯と化しているようだが
皆さんベテランさんでもあり、じつはそれなりに秩序が保たれた平和な朝だったのだ。
東の水平線からあがった日がずいぶんと高く上がった頃
いわゆる朝の第2組が海に入ってくる。
こいつらは、見たことの無い奴らの場合が多い。
そして、何よりも見るからに テケ=初心者 である場合がおおい。
なぜ見るからにテケとわかるかというと、
波乗りというのはパドリングというのをして板を漕ぎ沖へ向かうわけだが
俺様のような経験豊富な超優秀なサーファーと
年間2~30回を2~3年程度しかやったことの無い自称サーファーでは
波乗りのテクニックなどの遥か以前の地点で明らかに違いがあるのだ。
そして、この日やってきた3人組がそれだった。
しかも、これもこの辺りに多いのだが、
身体(がたい)がが結構よく、運動神経は悪くなく、
たとえばラグビーとかテニスとかゴルフとかといった
他のスポーツはそつなくこなす系の奴だ。
これはやったことの無い人にはチト理解をするのが難しいかもしれんが
その手の陸上スポーツと波乗りはまったく異質のものなのだ。
そのいい例がこれだ。
以前この辺りで波乗りをしていた、ダイちゃんという日本人青年。
彼はスポーツ万能である。
どれくらい万能かというと、なんとラグビーの日本代表選手という
俺様などとは次元の違うスポーツの万能ぶりなのだ。
しかし、
「M様、サーフィンはむずかしいっす・・・、他のスポーツは何でもすぐできるんですけど・・・」
彼自身が認めるほどなのだ。
そしてこれは彼に限ったことではない。
閑話休題
で、その3人組に代表されるタイプの連中というのは、
ちょっと泳ぐかー 位の軽いのりで
空いた海でサーフィンを楽しむってタイプなので
ワンウェーブ ワンパーソン
つまり、誰かがすでに乗っている波には手を出してはいけない
という波乗りにおけるもっとも基本的なルールをわかっていない。
ところが、なまじっか他のスポーツでは上手くいくやつらは、
なんとしてでもその波に乗ってやろうと夢中になって
周りが見えておらず、多くのケースで他のサーファーの邪魔をすることとなり
ひどい場合は接触事故につながることもあるのだ。
(この写真は過去の例。右のサーファーの乗っている波に、左のサーファー=かなりの初心者が乗ろうとしている。実はこのあと接触事故になり、右のサーファーの板が破損。ちなみにその板というのは、このサーファーと交換していた俺様の板だったのだ・・・・)
そんな気配を察した俺様は、お仲間の1人に
「あそこにいる奴ら、きっと回り見えてないから、ドロップインしてきますよ。結構危ないとおもうので、気をつけたほうがいっすよ。」
と、警告を発する。
それを聞いたお仲間もベテランさんなので、その気配はすでに気づいていたようだった。
警戒もしていたところから、特に邪魔をされることも無く
まったりとしたセッションを終えて、それなりにご満悦の俺様。
ビーチに1本のサーフボードが置き去りになってる・・・
が、まぁよくある光景でもある。
と、さっきの3人組の1人のにぃちゃんが、駐車場のほうから戻ってきたので、
こいつの板か。 ウ○コか。
と、納得な俺様。
駐車場に付くとお仲間の1人がしかめっ面をして
「Kさんが、やられたよ・・・、テケが前乗りしてクラッシュして・・・流血してる」
というではないか。
お仲間のKさんが口に血が滲んだティッシュをくわえている。
どうやら、Kさんの乗った波に突っ込んできたさっきのテケのボードが顔を直撃して唇を切ってしまったそうだ。
なので、さっきの兄ちゃんは駐車場まで付いてきて、侘びをいれ、自分のコンタクトなどを置いていったらしいのだった。
見ると唇がひどく腫れ、外側と内側がざっくりと切れている。
内側のほうが傷が深いが、縫う必要はないともいえるし、縫ったほうがいいともいえる微妙なところ。
いずれにしても、それぐらいで済んでよかったと、言うべきだろう。
ぶつけた本人は、
人に血を流させるほどの怪我をさせておいて、
一度は上がったものの、また海に戻ってしまったわけで、
また遊びに行ってしまうのは、いかがなものだろうか。
そんな奴には法外な治療費を請求してしまえば?と思わず考えてしまうのだった。。
Kさんは波乗り30年以上のベテランさんなので、
本来ならそのような状況を回避できてしかるべきなのだが、
それが出来ない状況がおこりうるのも、
これまた、海という、波という、まったく予測の付かないものを相手にした遊びである
波乗りなのだ。
奇しくも、時を同じくして
海を越えたSOCALでは、
俺様よりもさらに(というか、かなり)優秀なサーファーである某氏から
テケ君の魚雷攻撃を受けて、氏のおニューの板に穴を空けられたという
笑えない号泣報告をいただいたところだった。
こちらの場合は怪我はせずに済んだのだが、
おニューの板がテケによってぶつけられて、穴をあけられるというのは
ちょっとした怪我をさせられるよりも泣きたいことなのだ・・・
どちらかというと波が小さく、人のあまり多くないときに起こりがちな事故。
俺様も気をつけねば、と改めて思い知らされた次第であったのだ。
これから波乗りに挑戦しようという皆さんは、
波乗りは大事故というよりもこのような怪我が、
他人によって引き起こされるということ、
さらには未熟ゆえに自身がその事故の原因になりかねないということを
知っておいていただきたいものである。
そしてルールを守って、楽しんでいただきたいと願うのである。
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